以前お話しした「脳とからだの3つの次元~上下の動きと感情~」に引き続き、今日はシリーズ最後の~左右の動きと思考~というテーマでお話しします。
いわゆる右脳と左脳について、統合されているときとされていないときの状態がどのように違うのか、また、からだの動きとどのように関連しているかご紹介したいと思います。
からだは、基本的に前後、上下、左右の3方向に動くもので、この3方向=3次元の動きがバランスよく整っているとき、脳ー心ーからだのバランスが取れ、脳が統合され、最大限のパフォーマンスを行うことが可能ですが、ストレス下にあるときは、この3次元のいずれか、もしくはすべての次元のバランスが失われてしまいます。
第3回目の今日は、「左右の動きと思考」についてお話しします。
左右の動きというのは、からだの左半身と右半身のつながりに関係します。
からだの正中線を軸として左右の手足や目や耳をバランスよく使えているとき、右脳と左脳が統合されていて、感覚器官やからだで受け取った情報を適切に処理したり、逆に脳で意図したことをからだを使って表現することができます。
また、右脳でイメージしたり受け取った考えを、左脳で言葉を使って表現することにより、コミュニケーションを効果的に取ることができます。
右脳は感情に基づき、大局を見たり、行動することに関係しています。
左脳は思考に基づき、細部にフォーカスしたり、立ち止まって考えることに関係しています。
右脳と左脳が統合されているとき、人は考えながら行動することが可能になり、時に行動し、時に速度を落として考えたり学んだりできるようになります。このとき、リラックスして自分なりのベストを尽くすことができています。
しかし、右脳と左脳が切り離されていると、感情か思考かどちらかに振り回されて適切な判断ができなくなり、左脳が優位になり過ぎると、ストレスパターンとして無理に一生懸命頑張るようになってしまい、また、右脳が優位になり過ぎると感情に圧倒されてチャレンジ半ばであきらめてしまう可能性があります。
この、左右の次元は今までお話しした前後の次元、上下の次元の先に統合されるものなので、これら2つの次元が統合されていないと、左右のつながりを保つのは難しくなります。
そうすると、脳やからだの片側しか使えていない状態で考えたり行動したりするパターンがその人の基本パターンになってしまい、ストレスに晒されやすく、最善のパフォーマンスを行うことが難しくなってしまいます。
このように、私たちの行動パターンは長い時間をかけて形成された脳の様々な次元の統合具合に基づいており、もし脳が統合されていればもっと楽にできたはずのことが難しくなっている可能性が多々あります。
ある行動がある人にとっては楽にできるのに自分にとっては難しいのは、脳の統合具合に関係しているかもしれません。
しかし、できるかできないかは、人や自分をジャッジするための判断基準ではなく、その人の個性や適性に関係することでもあります。
物事を楽にこなせるようになるために、脳の統合を目指すことは重要ですが、何でもできるようになること、苦しいことでもできるようになることが、ブレインジムによるバランス調整の目的ではなく、自分に合った目的を立て、自分に合った方向を目指すこと、その上で、脳の統合を図って目指す方向へ楽に進んでいけるようになることがブレインジムの目指すところです。
さて、左右の脳が統合されているか確認するには、からだを左右に動かしてみてください。ストレスのかかった状態では、左右どちらかが動かしにくいことに気づくでしょう。
偏りがあったら、ブレインジムのエクササイズを行うことにより、偏りを修正することが可能です。
ブレインジムのエクササイズは26種類ありますが、前後・上下・左右の動きの次元のいずれかに分類されています。
当サロンの講座「仕事で楽に自己表現するための12のブレインジム®エクササイズ」では、左右の動きの次元の調整に効果的な3つのエクササイズをご紹介しています。
脳の状態はからだの位置や動かし方に現れますが、左右の次元に関しては、首や肩の筋肉の状態(片側だけが凝っているなど)に表れることが多いです。
そのようなときもブレインジムのエクササイズでからだを動かすことによって左右のバランスを整えることができます。
ビジネスに限らず何事も楽に行うためにはまずからだを整えることが先決、というのがブレインジムの基本的な考え方です。
ご興味のある方は、是非ブレインジムをお試しください。