ブレインジムで、左右の脳を統合する

今回わたしが行った内容はブレインジムのフルセッションで、インデプス(in-depth) セッションと言います。

 

通常のバランス調整は、脳の思考(左右の動き)、感情(上下の動き)、体感覚(前後の動き)の3次元(3方向)からのアプローチですが、インデプスではさらにモチベーション、頭蓋、呼吸、自己管理の4つの項目を含めた7次元でのバランス調整になります。

 

この7つの切り口から、バランス調整を最も必要としている次元を探し出していきます。

 

まずはセッションの目標を立てます。

 

わたしは「落ち着いてより楽に仕事をする」ことを目標としました。

 

この目標を考えると心がわさわさして、「無理だ」という声が聞こえてきます。

 

目標をイメージしながら、腕の筋肉に力が入るか確認すると力が抜けてしまう状態になっていました。

 

次に、バランスを崩している次元をチェックしたところ、以下の4つがバランス調整が必要な状態でした。

 

 

・体感覚(前後の動き):からだの後面が硬直して後ろにのけぞることができない。何かに視点を合わせると過集中になり、全体を見渡すことができない。

 

・モチベーション:胃経(ストレスに関係する)のバランス調整が必要~モチベーションがあっても、実際の行動に結びついていない状態:キーワードは「満足」しているか・・・「私は満ち足りて、恵まれています」「安全と平和の中にいます」と感じられない。

 

・頭蓋:頭蓋骨、仙骨、膝にストレスがかかり、自由な自己表現が難しくなっている。

 

・呼吸:リラックスして呼吸ができず、息を止めている方が楽な状態になっている。

 

・身体調整:視覚と思考のストレスが高じた結果、からだの代謝機能が落ち、老廃物が溜まっている。

 

 

その中で最も優先して調整する項目をチェックしたところ、頭蓋の次元で調整が必要でした。

 

過度のストレスにより目や腰などからだの構造がアンバランスになることで、脳の機能そのものが低下してしまっている状態でした。

 

そこで、頭蓋の次元のバランスを整えるためにどのメニューが最適かチェックしたところ、出てきたものがDLR(Dennisson Left-Right Repatterning:デニソン左右リパタニング)と呼ばれる脳とからだの左右統合に関するバランス調整でした。

 

DLRとは何かと言いますと、デニソンとはブレインジムの創始者ポール・デニソン氏のお名前に由来します。

 

そして、人間はからだの正中線上で作業をしたとき、脳の左右をバランスよく使っているために最適なパフォーマンスができるものですが、ストレス下に置かれると、脳が非常事態モードとなり、左右の連携のスイッチが切れてしまいます。

 

左右どちらかに偏ったパターンを変え、左右のつながりを取り戻すための一連のエクササイズのことをDLRと言います。

 

このDLRのエクササイズではブレインジムの世界観が端的に表されています。

 

まず、脳の左右が統合され、からだの正中線上で作業ができている状態をX(エックス)で表します。

 

Xの状態では、全体が見えて、流れに乗っている状態であり、その時、からだは右手と左足、左手と右足をリズムよく合わせられる動き(クロスクロール)をスムーズに行うことができます。対側の動きとなり左右が交差しています。

 

これに対して反対の状態、つまり脳の左右が別々に機能している状態をII(縦線が横に二本並んでいる状態)で表します。

 

この状態をからだの動きで表すと、右手と右足、左手と左足を同時にゆっくりと動かす動きになります。同側の動きとなり、左右は交差していません。

 

学びが必要な新しい局面ではペースを落として立ち止まったり考えることが必要となり、XとII二つの状態を状況に応じて切り替えながら作業できていればよいのですが、時にどちらかに偏ってしまう現象が起きます。

 

今回のわたしの状態は、過度のIIの状態、つまり過集中で全体が見えなくなり、頑張りすぎている状態になっていました。

 

DLRでは、XやIIの動きをしながら目を動かしたり、ハミングしたり、数を数えたりするのですが、特にIIの動きをしているとき、だんだんとからだがこわ張り、動くことが苦痛になっていきました。

 

そこで、休み休みゆっくりとこの動きを続けていきます。

 

落ち着いたところで、今度は左手が左脳、右手が右脳と仮定して、両脳がつながっている状態をイメージしながら両手を合わせる動きをします。

 

その後に、もう一度Xの動き、IIの動きを繰り返すと、今度は楽に動かせるようになっていました。

 

そこで頭蓋の次元をチェックするとバランスが整っていて、また同時に他の次元のバランスもよくなり、すべての次元でバランスが整っている状態になりました。

 

この状態で最初の目標「落ち着いてより楽に仕事をする」をチェックすると、気持ちが前向きになり、「できるかも」という気持ちに変わっていました。

 

目標をイメージしながら、腕の筋肉に力が入るか確認すると安定して力が入るようになりました。

 

このように、ブレインジムでは特定の目標を想定しながら、脳とからだのバランスを整えていくのですが、今回行ったことはDLRの動きだけなんですね。

 

それだけで、左右の脳が協調するようになったということに驚くばかりですが、実際に翌日仕事をしたときは、過度の疲れはなくなり、落ち着いて仕事をすることができました。

 

前日疲れ果てて「もう辞めるしかないかも」と思っていた心が解放され、うれしく思いました。

 

若い頃は、がむしゃらに頑張ることで新しい仕事を乗り切ることができていたわたしも、年を重ねるうちに、頑張ることが心身に強いダメージをもたらすことを実感するようになりました。

 

両脳が統合されれば、もっと楽に仕事ができるようになります。

 

同じような経験をされている方々に是非ブレインジムをお勧めしたいです。