先日新聞に広告が出ていた岩田有弘先生の著書「歯は抜くな」を読みました。
少し前に歯が痛くなってかかりつけ医のところに行ったところ、そろそろ抜いたらどうですか?と言われていて気になっていたのです。
今通っているかかりつけ医のもとには10年ほど通っていて、通い始めた当初上の7番の奥歯の虫歯が進行していました。
歯を抜くように勧められましたが、大きな抵抗感があり、歯髄を抜く根管治療をしてもらいました。
そして今、残した歯の周辺の炎症がひどくなって歯磨きだけでは防ぎきれない状態になっていると言われました。
歯の神経を抜いた10年前を振り返ると、神経ですら抜いた後に大きな喪失感を感じ、これで本当によかったのか、と後悔したのを覚えています。
これは単に私が歯科医療に抵抗がある、というより、歯を抜くということは想像以上に感情に及ぼすダメージが大きいと実感したのです。
それで今回岩田先生の本を手に取ってみました。岩田先生は保険診療をせず、自由診療で初診に時間をかける治療をしていらっしゃいます。
それは、保険診療だと短時間で多くの患者さんを診なければいけないため、結果的に雑な治療となったり、短時間で済ませるために歯の多くを削ったり、抜いてしまうことになってしまうからだそうです。
そしてどんなに丁寧に治療したとしても治療した歯は歯周病や虫歯などの感染リスクが高くなるので、歯磨きを徹底してなるべく治療を減らす努力をすることを提唱されていました。
自分の歯で噛むことは、脳の働きをよくする、消化を促進する、などなど大事なことばかり、そして、歯を守るために基本中の基本である、規則正しい食生活と丁寧な歯磨きの大切さを説かれています。
前置きが長くなりましたが、今回このブログを書いたのは、私は自分自身の経験から、歯というものは脳に近く、とてもスピリチュアルな臓器ではないかと思っているからです。
今回歯に痛みを感じた時も、内面の変化とともに、外の環境でも大きな変化が訪れようとしている時期でした。
歩くと右のかかとが痛いなと思っていたところ、次に右の奥歯が痛くなり、食べている時右の口腔を噛んでしまうことが多くなったりして、からだのバランスを考えても右に重心がかかり過ぎているのではないかと思っていました。
歯医者さんには、右上の親知らずが伸びてきていることにより、7番の奥歯にぶつかって周囲に炎症が起きている、と言われました。
さて、ブレインジムの理論によると、人のからだには、恒常性(ホメオスタシス)を保つ習性があり、良くも悪くも一定の機能を維持しようとします。
生まれつき、または過去のトラウマにより神経系にストレスが内在している人は、からだの中にストレス反応を起こす回路が存在し、生活環境や行動パターンもストレスの多いものを呼び込むことになります。これにより、そのストレス状態を維持しているのです。
そして、人が変容を迎える時、新しい生き方に向かう時、それはポジティブなものであってもからだにとってはこれまでの恒常性を壊す脅威となり得ます。
実際人生を新しい方向に舵を切っていくには、これまでの恒常性を変える必要があるので、からだはこれまでにない大きなストレスを感じます。
ここで以前勉強したロネ・ソレンセン式フェイシャルリフレクソロジーの歯に関するテキストを紐解いてみます。
それぞれの歯は各経絡につながっており、右上の親知らずは心経に対応しているそうです。
心経とは文字通り心臓につながる経絡ですが、実際は血流を通して脳にもつながっていて、心臓は魂が宿るところでもあります。
その他、ロネ先生によると右上の親知らずは下垂体、胸腺、内耳、足裏、仙骨にもつながっているそうです。
また感情的には罪悪感や人生の意味を見失っている状態と関係があります。
これは私の仮説ですが、人生を大きく変えたいと思うような精神状態にあるとき、親知らずが伸びる、あるいはその周辺の口腔や筋肉のバランスが変わってくることはあり得るのではないかと思いました。
上記の通り、右上の親知らずは足裏や仙骨につながっているとのことであり、またフェイシャルリフレクソロジーでは顎は足や腰と関係していると考えるので、歯が痛むときにかかとも痛い、ということも関連があるのかもしれません。
また、痛みが生じている右上の7番の奥歯は胃経につながっていて、胃のみならず副腎、松果体ともかかわりがあるそうです。
胃は感情が集まる場所なので、やはり感情的なストレスに関係があります。
ロネ先生によると、ストレスが歯に及ぼす影響は大きく、ストレスの中でも特に生命の根源に関わるような問題に対して強い感情ストレス(不安、恐怖)があると歯へのダメージが大きいそうです。
歯の発生学的にも受胎後数週目で顎や奥歯の根が形成されるそうなので、歯はまさに生命や本能の部分につながっているのだと思います。
やはり、人生が変わろうとしている時、潜在的なストレスが高まって歯が痛くなるという現象が起きてもおかしくないのではないかと思います。
ストレスが大きいと脳に負担がかかり、首の痛みや食いしばり、耳鳴りなどにつながる他、かみ合わせが変わって歯に負担がかかることになるのでしょう。
今回久しぶりにロネ先生のテキストを読み返してみて、歯をテーマにしたセラピーをもう一度取り入れてみようかと思いました。
人生を変えたい、と思っていらっしゃる方は、特に日頃から歯の健康に気を付けてご自身にあった歯医者さんとの出会いを大切にされることが大事ではないかと思いました。
ロネ・ソレンセン式フェイシャルリフレクソロジーその他のセラピーを陰陽五行別にまとめたオリジナルセッションを始めました。
土の行(胃経:歯に関係する)のセッションに加え、順次セッションを考案・公開していきます。