先日ニュージーランドのブレインジムインストラクターAさんと、1年ぶりに「クリエイティブビジョン」のオンライン練習会を行いました。
本日は、Aさんから久しぶりに受けたクリエイティブビジョンのバランス調整の内容についてシェアします。
私は、最近セラピーをもっと積極的に行うために、このままフルタイムの仕事を続けてよいか迷いがあり、これをテーマにバランス調整をしていただきました。
まずは、セッションの要である、目標(ゴール)設定から始めます。Aさんに簡単にこの目標を設定した背景を語りました。
すると、Aさんに様々な質問を投げかけられるうちに、私はいまだ2年前に派遣切りを2回連続して経験した時のショックや痛みを感じていて、この目標に取り組むことに抵抗感があることがわかりました。
もう終わったこと、今は大丈夫、と思っていても、その時の経験を繰り返すことが怖くて、今の状態にしがみつきたくなり、新しい経験へ一歩を踏み出すことが怖くなってしまうのだと思いました。
そこで、まずはハート付近に感じていた痛みを感じなくなるまで顔や鎖骨付近をタッピングし、その時の感情的な痛みを手放していきました。
その後、私は次のような目標を立てました。
「私の目標は、十分な収入とセラピーを行う時間を確保できる仕事が他にもあることを信じて、行動を起こすことです」
次に、プレアクティビティとして、目標を想像しながら(実際に新しい環境に入るイメージで)からだを動かしてみると、私は怖くてからだが動かず、前へ踏み出せなくなりました。
ここから、クリエイティブビジョンの手順に従って、バランス調整を始めていきます。
クリエイティブビジョンのセッションでは、通常行う7種類のからだの動きのチェックに加えて、4種類のシンボル(集中する、集中をゆるめる、センタリング、左右統合)の中から1つを選び、そのシンボルに関係した目の動きのチェックも行います。
からだだけでなく、思考に密接に結びついた目の動きを調整することで、より深いレベルのバランス調整を行っていくのです。
今回私が選んだシンボルのテーマは「集中する」ことでした。これは、目標に圧倒されて集中できなくなっている状態の時に選ばれるテーマです。
さらに集中の中でもテーマは細分化されており、私のテーマは「表現すること」でした。
これは、未知の領域や今より安全ではない場所へ一歩踏み出し参加することに関係し、今回の私の目標にぴったりでした。そして以下のような詳細なチェックを行いました。
・ボール投げ(目は楽にボールを追えるか?)→必死にボールの動きを追いかけていました。
・とっさに読んだ内容を要約する(集中できるか?)→集中できませんでした。
・自分のからだの回りの広がりを感じる(自分のスペースがどれくらい広がっているか?)→からだから手を伸ばすことができませんでした。
また、次のようなアファメーションを声に出してみます。
「ビジョンを伝える」と声に出したときからだの動きは弱くなり、「隠れる」と言ったときからだの動きは強くなります。
つまり私の本音は一歩を踏み出すどころか隠れたいと思っているのです。
さて、チェックが一通り終わった後、バランス調整のメニューを選びます。
今回私が選んだものは、頭頂部にある、目をリラックスさせ、周囲とつながり、経験を楽しむためのツボを刺激することでした。
このツボを触ると初めは硬く痛みを感じるほどでしたので、ゆっくり時間をかけてほぐしていきます。
そして、今回行ったバランス調整のメニューはこれ1つだけでした!
ブレインジムのセッションでは、バランスを整えるためのメニュー(エクササイズやツボの刺激)を行う前に、じっくり時間をかけてからだの動きをチェックします。
これは、単なるチェックではなく、自分のからだの動きを観察し、気付くための時間になっており、本番となるバランス調整の効果を高めるための準備をしているのです。
そのため、ここで十分な準備ができていれば、実際に必要なバランス調整は今回のようにごくわずか、ということもあり、ここがブレインジムを始めとするキネシオロジーの面白いところです。
最後に、チェックした内容を繰り返して、変化を確認していきます。すると、からだの動きはポジティブな状態に変化していました。
特に、からだから手を伸ばせる範囲=コンフォートゾーンが広がったことに驚きました。
また、初めに行ったプレアクティビティ(目標を想像しながらからだを動かす)を行ってみると、今度はゆっくりながらも確実な一歩を踏み出す動きをすることができました。
このようにクリエイティブビジョンのセッションは、目やからだの動きをじっくりと観察し、気づきを得ることで、ストレスの根本にある不安や恐怖などの感情とからだの緊張を解放していきます。
私たちは緊張したり、不安要素をイメージしているとき、目の動きもからだの動きもぎこちなくなっています。
そこでセッションで目をリラックスさせることにより、より安心して外の世界を見ることができるようになり、次第に見える世界が変わっていきます。
これは実際のところ、イメージするより、心身にとってチャレンジの多いバランス調整です。
ですからテーマが大きければ大きいほど、セッション中にイメージした通りに現実の行動がうまくいくわけではないことも多いですが、セッション後も継続してブレインジムのエクササイズを続けていくことで、少しずつイメージの中でからだを動かせた経験が現実に定着していきます。
今回久しぶりにバランス調整を受けてみて、漠然と何かしたいけれどどうしようか、という心の状態から、まだどの道に進むかわからないものの
目標に向かってできることをやってみよう、とポジティブな気持ちになり、思考がクリアになったことを実感しました。
自分の中で考えているときは堂々巡りで、その下で抵抗している感情に気付くことも難しいですが、ブレインジムのセッションで、からだを動かしたりツボを刺激するだけで、何かが解放され、絡まっていた糸がほぐれていくような感じを覚えました。
今年何となく挑戦したいことはわかっているものの、何をどうしてよいかわからず立ち止まっている方、過去の失敗を思い出して尻込みしてしまう方に、ブレインジムのセッションをお勧めします。