先日、ストーンセラピーで有名な「レインバス」を受けました。
ネイティブインディアンの方々が伝統的に行っていたヒーリングメニューの1つで、レインバス=rain bathの名の通り、背骨に沿って精油を垂らし、その上に冷やした小石を雨のように降らせていく内容です。
セッションの前後にお祈りのようなことも行う儀式のようなセッションで、単なるリラクゼーションを超えた、静かで神聖な時間を過ごしました。
このセッションを受けたくなる時はいつも人生の節目のタイミングで、今回は乳がんの手術が近づいてきたため受けることにしました。
本日はレインバスのセッションを受けながら感じたことを、私が行っているクラニオセイクラルセラピーで学んだことと関連してお伝えします。
セラピーの世界では、セッションを受けることを決めた時からセラピーが始まると言われることがあります。
今回セッションの2,3日前からからだに異変が起こりました。
それは、何とも言えない疲労感で、食事をしっかり取っても、睡眠をしっかり取っても、エネルギーがふわふわしていて集中できず、何かをしようという気持ちが起こらない状態でした。
ある日歩いていてからだのどこに疲れを感じるのだろうかと内観してみたら、背中の、特に肩甲骨の間辺りではないかと思いました。
セッション当日には特に不調を感じていなかったものの、セラピストさんにはこのことを伝え、セッション前半の仰向けで行う敷石で肩甲骨の間付近に冷やした石を使っていただくことになりました。
ストーンセラピーでは、温めた玄武岩と冷やした大理石を使います。冷やした石はよりヒーリング的な効果があり、からだの深部にエネルギーが伝わります。
仰向けになって敷石の上に横たわり、からだの上にも石を置かれていくなかでまず思ったのは、私は本当に疲れているんだな、ということでした。それは肉体の疲労以上のものでした。
セッション後半になってうつ伏せになった瞬間、私は夢うつつの状態に入り、使用する計6種類の精油の香りもほとんど感じられないまま意識の深いところに陥りました。
そこでふと思ったのは、私の魂は傷ついているんだな、ということでした。自分の実感としてこんなことを感じたのは初めてのことでした。
その瞬間、クラニオセイクラルセラピーのテキストに自分が書いたメモ「Disease starts at soul level=病気は魂のレベルで始まる」を思い出しました。
ここからは、私がクラニオセイクラルセラピーのコースで習ったことをご紹介していきます。
オーラソーマの香りを使ったクラニオセイクラルセラピーを教えてくださった先生によると、魂が望む生き方をしているか気付かせるために病気がメッセージを送っているそうです。
このセラピーでは、香りを用いて脳神経や脳脊髄液の流れに働きかけることによって、五感を刺激し、意識を広げます。
見る・聞くなどの感覚を研ぎ澄ませることによって、直感も働きやすくなり、思考でジャッジせず、起きていることをただ心で感じ取ることができるようになります。
そのようなリラックスした状態でこそ、人の健康は最大限に活性化され、更には自分の魂が望む生き方に向かうことができるようです。
私はセラピストとして、症状を改善したり生活習慣についてアドバイスを行うようなセラピーを行っていないのですが、思えばこのクラニオセイクラルセラピーが、症状や悪いところに注目しない手法を習った初めての経験でした。
人は本来健康になる力を持っているからその力にアクセスできればよい、そのためにクラニオセイクラルセラピーでは、五感を活性化して意識の深いところにつながれるよう香りとタッチで働きかけます。
五感がより豊かになっていくと、五感を通して感じる現実の認知も変わります。
最終的には魂が喜ぶようなあり方を現実化できるようになることが、このクラニオセイクラルセラピーの目指すところです。
私は今回レインバスを受けて、自分の魂が傷ついていたから病気になったことを実感しました。
医学的な治療を行うことと並行して、魂レベルでの気づきやケアも行うことで、治療そのものが病気だけでなく、もっと深い意味を含んだヒーリングになるのだと信じています。
5年前別の病気にかかって手術を受けた時は、ここまでの気づきを感じる余裕もなく、手術によって病気は完治したものとして、病気になった原因を内観する作業は全く行っていませんでした。
内観することは、人によっては何かを思い出すことになり、辛いこともあるかと思います。
クラニオセイクラルセラピーのセッションでは、ただ静かに横になって香りとタッチを感じていきます。
それにより、普段見聞きしている現実をより深く感じることができれば、魂の声、心の声を聴く機会が訪れるのではないかと思いました。