12月より段階的にサロン営業を再開しております。
昨日は、現在当サロンで一番力を入れております「陰陽五行フェイシャルトリートメント」のセッションを行いました。
今回、新しい試みを2つ取り入れました。
1つは、オーストラリアの自然派化粧品・Jurlique製ローズの美容オイルをトリートメントに使用しました。
自社農園で育つJurliqueのローズの香りは濃厚で、香りを嗅ぐだけで幸せな気持ちに満たされます。
もう1つは、セラピストとしての気持ちの刷新です。
放射線治療開始前から今に至るまで、毎日欠かさず照射した皮膚のケアを続けています。
傷ついた皮膚が再生していくプロセスを日々目にし、私にとってお肌のお手入れ、という概念がアップデートされており、セッションでもこの気持ちを大切にトリートメントさせていただきたいと考えました。
本日は、私が行ってきた放射線皮膚炎の対策と「陰陽五行フェイシャルトリートメント」についてご紹介いたします。
放射線治療の代表的な副作用として「皮膚炎」があります。
治療開始直後は何も症状は起きないのですが、治療中盤から日焼けに似た症状が生じるため、定期的に看護師さんのチェックがあります。
事前にこの治療を受けた方の情報をネットで集めたところ、人によっては皮膚炎の状態がかなり悪化するケースがあると知りました。
そこで私は治療開始前からいくつかの対策を取りました。中でも一番に行ったのが皮膚のケア=保湿です。
1) 保湿
皮膚炎の予防と再生には保湿が欠かせないことを聞き、今回私は顔用の化粧品を3種類使用することに決めました。
まず最初に使用しているのが、Jurliqueの高保湿化粧水「ハイドレイテング ウォーターエッセンス」です。
自社農園でパワフルに育つ「マシュマロー」の根から抽出した保湿成分を使用している化粧水で、とろみのある質感が特徴的です。
必要なだけたっぷりと塗布すると、肌が瞬時に潤される実感があります。
次に、セラピーの恩師にお勧めいただいた、セラ社のビタミンEオイル「セラリキッド」と「Eジェルモイストベール」です。
どちらもビタミンEが配合されているのが特徴で、ビタミンEには、血行を促進し、肌の代謝(ターンオーバー)を高める効果があります。
ターンオーバーが正常に行われれば、シミ=色素沈着の原因となるメラニン色素を排出することができるため、治療により起きてしまう色素沈着を最大限予防するには最適だと思いました。
セラ社のホームページによれば、ビタミンEは抗酸化作用の高い脂溶性ビタミンで細胞膜の材料の1つだそうです。
ビタミンEが外側をバリアしてくれることで、肌から水分が蒸発するのを防いでくれたり、刺激によって細胞が壊れるのをガードしてくれる効果があるようです。
オイルをしっかり擦り込んだあとに、涼感のあるジェルでカバーすることで、潤いを十分に与え、閉じ込めます。
3つの化粧品を使ってケアしたあとの皮膚を見ると胸が喜んでいるようでうれしくなります。
このお手入れを1日3回以上、治療をよく頑張ってきたね、という気持ちを込めて続けてきました。
その結果、治療中盤から終了時にかけて、チェックしてくださる看護師さんが驚かれるくらい、きれいな皮膚を保ちました。
2) 栄養補給
皮膚炎以外で頻発する副作用が倦怠感で、治療開始直後から疲れやすい状態が続きました。
放射線で傷ついた細胞の修復のためにエネルギーを消耗するようです。
看護師さんに勧められたのが、高カロリー・高たんぱく食で、朝治療に行って午後仕事を始める前の昼食はしっかりと食べるようにしました。
昼にお腹がそれほど空いていない時、多少少なめに食べてしまうと午後仕事する体力が続かない状態でした。
良質のたんぱく質は細胞の活性にも役立つということで、プロテインやビタミン・ミネラルも毎日欠かさず摂りました。
プロテインとして飲んだのが、ヤングリヴィング社の「バランスコンプリート」です。
「1食置き換え」のダイエットにも使われる商品なので量がかなり多いのですが、治療直後や仕事中に少しずつ飲む習慣を続けました。
さらに重宝したのが「ティッシュソルト」です。
ティッシュソルトとは、19世紀にドイツのシュスラー博士がホメオパシーの考え方を元に創始したもので、生命組織塩とも呼ばれます。
人体に不可欠な12種類のミネラルの過不足を調整してくれるものです。
日本ではあまり知られていないですが、私は「陰陽五行フェイシャルトリートメント」の元となる、ロネ・ソレンセン先生の「コスモフェイシャル」のコースで初めて知り、大変興味を惹かれました。
その後、更に理解を深めたくて、ティッシュソルトのAllisOne®(アリスワン)ブランドの創始者であるアリソン先生からも直接学びました。
からだや心の状態によってミネラルの不足が起きることを知り、放射線治療でも明らかに不足が起きそうだと予感したので、アリソン先生に副作用を抑えるために必要なティッシュソルトについて質問していました。
治療中はティッシュソルトをからだが欲していることを強く感じましたので、一定の効果があったのではないかと考えています。
3) ヨガ
これまでもブログでご紹介してきたイタリア人ヨガインストラクターのPさんには、乳がんの手術前から4回のプログラムを組んでいただいていました。
Pさんのプログラムは、からだを動かすエクササイズに加え、呼吸法にじっくり時間をかけるのが特徴です。
特に、放射線治療を受ける前に作っていただいたプログラムでは、体力を高め、精神を整えるために30分以上時間をかけて行う呼吸法を習いました。
さらに、ヨガニードラと呼ばれる瞑想的な状態を作り、治療を受けるに当たって前向きなイメージを強化していきました。
治療を受けている間に瞑想やビジュアライゼーションを行っていたことをブログでご紹介してきましたが、これを行うきっかけになったのがPさんのプログラムです。
メンタルを強く保つことで、からだの状態も良い状態で保つことができたように思います。
当サロンの「陰陽五行フェイシャルトリートメント」には、セッションの初めにPさんから学んだ呼吸法を取り入れております。
五行の肺経は呼吸はもちろんのこと皮膚にも関係しており、しっかりした呼吸は強い肌につながります。
4) ストーン
ラ・ストーンセラピーの石セットには温める玄武岩と冷やして使う大理石があります。
ネイティブインディアンの間では、冷たい石は「ウインターウォリアー(冬の戦士)」と呼ばれ、痛み、腫れ、熱、炎症、感染からの回復を助ける力があるとして伝統的にストーンセラピーとして使用されてきました。
冷やした場所をからだが温めようと血流が高まり、リンパの排毒を促すことで、損傷した組織の回復が促進され、免疫力を向上させるのです。
また、石は単なるセラピーの道具ではなく、心に寄り添ってくれるものです。
毎晩、脇の下や胸骨に冷やした石を置いて眠ったことで、眠っている間も応援団が助けてくれているような安心感に包まれました。
5) 治療後~現在
看護師さんからは、治療が終わってから一週間後が皮膚炎のピークと言われていました。
私の場合、治療が終わるまでは皮膚炎というほどの症状もなく、皮膚はやや赤みを帯びている状態で保てていたのですが、治療終了後、特に追加照射した部分の皮膚が赤黒くなり、乾燥して、部分的にかゆくなりました。
自然療法が好きな私は、治療が終わってから、リフレクソロジー、ストーンセラピー、マニュアルリンパドレナージュ、光線療法などを受けに行きました。
これらを受けた直後は、好転反応と呼ばれる一時的に症状が進む時期がありましたが、その後、急速に皮膚の状態は改善しています。
皮膚炎の症状が強かった部分は、最終的に黒ずんで皮がむけ、その後新しい皮膚に生まれ変わる状態が続いています。
治療が終わって2週間以上経過した今は、放射線があたった箇所全体が褐色になり、これから全体的に皮がむけて再生に向かうのではないかという印象です。
皮膚が生まれ変わる状態を毎日見るのが自分のことながら愛おしく、皮膚の再生と共に自分自身も生まれ変わっていくような気持ちでいます。
これまでは、顔などのお手入れをしていても、ただ保湿が大事だからと日課としてクリームなどを塗っているだけでした。
けれども、細胞が常に代謝を繰り返して成長していることを実感するようになった今は、自分のからだをより丁寧に慈しみ、肌と自分を育てるような気持ちで手を動かしています。
この気持ちをセラピストとしてもお客様にセッションをさせていただくときにも大事にしたいと思っております。
最後に、「陰陽五行フェイシャルトリートメント」のご紹介をさせていただきます。
トリートメントの手順は、ロネ・ソレンセン先生創始の「コスモフェイシャル」を元にしており、からだの中のコスモ=宇宙=陰陽五行のバランスを整えることを目的に作られています。
美容に働きかける内容が盛りだくさんで、ニールズヤード製のクリームにクレイやソルトを混ぜて反射区を刺激した後、Jurlique製ローズオイルをお顔に塗布し、カラフルなストーンを使って表情筋を刺激していきます。
また、当サロン独自の取り組みとして、12色に対応する陰陽五行の経絡から、セッションでテーマとするアファメーションを選んでいただき、肉体面だけでなく精神面にも働きかけることを意図しております。
12月より営業を再開しました当サロンは、乳がんに罹患された方を含め、女性の方が豊かに生きるためのサポートさせていただくことを目指しております。
女性が持って生まれた女性性を享受して心豊かに暮らせるよう、「陰陽五行フェイシャルトリートメント」がお役に立ちましたら幸いです。
本メニューは来年1月より料金を改定させていただく予定ですが、今月中にお申し込みいただきました場合は、セッションの日にちが来年になりましても、現行の価格にてご案内させていただきます。
皆さまにお会いできる日を楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。